リポタンパク質

コエンザイムQ10とリポタンパク質

リポタンパク質は血液中の不要な脂などを吸収して、必要とする場所に運ぶ役目を持つ物質です。
血液中には栄養以外にもコレステロールや中性脂肪などが含まれていますが、この種の脂は脂溶性となるため水には溶けません。
食べた物の栄養は消化吸収され、血流に乗り全身に運ばれますが、脂溶性の物は血に溶けず固まってしまいます。

血管の中で脂が固まればどうなるかは、健康や病気に詳しくない人でもなんとなく想像できるはずです。
血管にも負担をかけますし、血流障害が起きれば健康被害も出てきます。
こういう時に役に立つのが、リポタンパク質です。

リポタンパク質は脂溶性の物を血液中に溶かし、運べるようにする働きがあります。
血液中には善玉コレステロールがあるので、善玉コレステロールもリポタンパク質が血流に乗せ全身に運びますが、善玉コレステロールは肝臓で悪玉コレステロールに変わります。

つまり一見良さそうに思える、リポタンパク質は肝臓で悪玉コレステロールを作るサポートをしている事になってしまいます。
コエンザイムQ10は様々な健康効果や美容効果が期待できますが、その中にコレステロールをコントロールするという作用があります。

つまりコエンザイムQ10を積極的に摂取すれば、悪玉コレステロールの増加を防ぐ事が出来るのです。
普段から脂っこい物を好んで食べる人は、コエンザイムQ10の経口摂取をおすすめします。

コエンザイムQ10は食事からも摂取できますが、青魚にも含まれています。
青魚のEPAは悪玉コレステロールを減らす作用だけでなく、リポタンパク質によって肝臓に運ばれたコレステロールを、悪玉コレステロールにしないよう抑える働きもあります。

青魚にはコエンザイムQ10もEPAも含まれていますし、体の中に入っても固まらない、不飽和脂肪酸のDHAも豊富です。
体に良い脂を摂取できますから、コエンザイムQ10も作用しやすくなります。
食事は健康に役立たせる事もできますが、バランスが悪いと不健康な体になってしまいます。